【ナルト】サスケの作画崩壊はわざと!?あの有名シーンから分かる作画を崩す利点とは!?

引用:岸本斉史 スコット/集英社・テレビ東京・ぴえろ

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アニメを見ていると、時折キャラクターの顔や体が普段とは異なる姿に歪む「作画崩壊」が話題になります。

しかし、実はこの「作画崩壊」がすべてミスというわけではないのをご存知でしょうか?

アニメの世界には、意図的に作画を崩すことで動きの迫力やスピード感を表現する技術が存在します。

今回は、あえて崩れた描写を用いることで作品にどのような魅力を加えているのか、その秘密に迫ります。

わざと作画崩壊させて迫力を出す「中割り」の技術

引用:岸本斉史 スコット/集英社・テレビ東京・ぴえろ

アニメーションには「原画」と「中割り」が存在します。

原画」は絵コンテやレイアウトを元に、動きのポイントとなる画を描く工程を指します。

中割り」とは、原画と原画の間の画のことです。

「原画」と「中割り」が繋がることで、キャラクターが動いて見えるというワケですね。

アクションシーンでは、あえて中割りを崩すことがあります。

キャラクターが素早く動く際に一瞬だけ体や顔が大きく歪むような描写を入れることで、視覚的に強烈な印象を与える技法です。

この技術によって、勢いや迫力を感じ取りやすくなり、作品がよりダイナミックに見えるのです。

作画気になる太郎

続いて、このシーンの解説をします。

ナルトの有名シーン「サスケの作画崩壊」からみる「中割り」の有効活用とは!?

引用:岸本斉史 スコット/集英社・テレビ東京・ぴえろ

上の画像は「蘇れ写輪眼!必殺・火遁龍火の術!」というエピソードの1コマです。

画像だけ見ると、サスケの首が折れた作画崩壊のように見えてしまいますね。

しかしこれは動画の中のほんの一コマなのです。

以下に一連の動きをのせていきます。

引用:岸本斉史 スコット/集英社・テレビ東京・ぴえろ

引用:岸本斉史 スコット/集英社・テレビ東京・ぴえろ

引用:岸本斉史 スコット/集英社・テレビ東京・ぴえろ

引用:岸本斉史 スコット/集英社・テレビ東京・ぴえろ

引用:岸本斉史 スコット/集英社・テレビ東京・ぴえろ

引用:岸本斉史 スコット/集英社・テレビ東京・ぴえろ

このように一コマずつ並べてみると、作画崩壊しているように見える一コマ以外は自然な動きをしていることが分かります。

それでは首の向きが不自然なカットは動きにどんな効果を与えてるのでしょうか。

不自然なカット有り(元作画)と不自然なカット無し(1コマ削除)を以下の動画にまとめたのでご覧ください。

首の向きが不自然な画があった方が、動画としてはかなりダイナミックになっていますね!!

画の枚数が決まっているアニメーション製作では、このような激しいアクションシーンにおいて、わざと中割りを崩すという手法が取られることがあるのです。

作画気になる太郎

つまりこのシーンは作画崩壊じゃないということですね。

「中割り」の崩しを作画崩壊と揶揄するネットの風潮に、アニメーターはウンザリ!?

アニメ動画をコマ送りにして崩れた中割りを見つけたネットユーザーが、SNSなどにスクリーンショットをアップして「作画崩壊してるwww」と、作品をけなすことが稀に見られます。

中割りを意図的に崩す手法なんて一般の視聴者にはわからないでしょうし、作画が崩れた1コマを見た他のネットユーザーが便乗して作品を叩くこともあるようです。

この風潮にはアニメ制作側は残念な気持ちになっているみたいです…

作画気になる太郎

制作側としては、粗探しされてるみたいで嫌ですよね…

アニメ演出家の大塚隆史さんのコメント

テレビアニメ「プリキュア」シリーズを手掛けている、大塚隆史さんは以下のようにコメントしています。

このように、コマ送りで発見した崩れている絵を「作画崩壊」といわれるのは、良い気分ではないみたいですね。

作画気になる太郎

崩しているからこそ良いシーンになってるワケで…良い意味で拡散してあげて欲しいですね…

「わざと絵を崩す手法が使いづらくなってきた」というアニメーターも…

引用:X

視聴者の何気ないアンチコメントのせいで、制作側もやりづらくなってるんですねぇ…

アンチコメントのせいで表現の幅が狭まり、最終的に損をするのは視聴者ですよね。

作画気になる太郎

自分の好きな作品がアニメ化でクソ作画になる怒りはもっともですが、制作側も一生懸命作ってるんですから、安易なクソ作画認定はやめましょ…。

「中割りの1コマ崩壊を叩くべきではない」というネットユーザーの指摘も!!

引用:X

この人の言うことはもっともですね(笑)

作画気になる太郎

コマ送りして発見したものを「作画崩壊www」と叩くのはダメですよ!!

中割りの1コマ崩壊の他にも、わざと作画崩壊を活用するケースがある!!

アニメ制作では、中割りの他にも意図的に作画崩壊させる手法が存在します。

作画気になる太郎

わざと作画崩壊をさせるケースとして、以下のようなパターンが挙げられます。

コミカルさを引き立たせるギャグシーン

引用:©吾峠呼世晴/集英社・アニプレックス・ufotable

ギャグシーンコメディ要素の強いシーンでも、わざとキャラクターの顔や体を極端に崩して描くことがあります。

これにより、視聴者に「おかしさ」や「くだらなさ」を伝えやすくし、笑いを誘う効果が生まれます。

こうした崩しの演出は、ギャグアニメや日常系アニメでよく見られる手法で、シリアスな場面とのギャップを作るためにも有効です。

作画気になる太郎

ギャグシーンだったら崩壊していた方がしっくりくる事もありますよね!

心理描写や異常事態を強調する演出

引用:©福本伸行/講談社・VAP・マッドハウス・NTV・D.N.ドリームパートナーズ

ホラーやサスペンスなど、キャラクターが極度の恐怖や混乱に陥るシーンでも、あえて作画を崩すことがあります。

キャラクターの内面の不安定さや精神状態を視覚的に表現するために、顔や体が異常に歪んだり、非現実的な描写が出てくるケースです。

これにより、視聴者にキャラクターの恐怖感や不安感が強く伝わり、シーンの緊張感が高まります

【結論】演出でわざと作画崩壊させるケースもある!!慎重に見極めるべし!!

この記事では「中割り」の技法や「シチュエーション」によってわざと作画崩壊させることがあるとわかりましたね!

SNSでは、作画崩壊が大きな話題となることもありますが、ネットの風潮をうのみにせず、技術として演出で意図的に崩壊させた絵なのか、確認してみるのも面白いかもしれません。

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